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症状別治療方針:循環器内科

犬の僧帽弁閉鎖不全症

僧帽弁閉鎖不全症は、比較的よく遭遇する犬の心疾患です。僧帽弁閉鎖不全症とは、僧帽弁の閉鎖が不完全な病態を意味し(図1参照)、その原因として房室弁の粘液腫様変性が最も一般的ですが、その他に感染性心内膜炎による疣贅性病変、先天性の僧帽弁奇形(僧帽弁異形成)、そして拡張型心筋症などによる左室容量負荷による機能性僧帽弁逆流症などがあります。
初期は無症状ですが、次第に咳、呼吸促迫、運動を嫌がる、失神発作などの心不全症状がみられ、時には腹水貯留などの症状を呈することがあります。
僧帽弁閉鎖不全は、診察時に心雑音を聴取し疑うことも多く、その場合はレントゲン検査(図2参照)及び超音波検査を実施することをお勧めしています。また、近年血液検査での心臓病の予後予測の有効性も報告1)されています。
治療は、2009年にアメリカ獣医内科学会(ACVIM)により僧帽弁閉鎖不全症の診断・治療ガイドライン2)
が発表されており、これに準じたステージ分類(表参照)を行い必要な治療を当院では行うようにしています。
治療は基本的には内科的治療を中心に行います。心雑音が聴取されても無症状(ステージB)の犬の全てが心不全に進行していくわけではなく、長期間無症状のまま過ごせる症例も存在します。しかしながら、一度心不全症状を発症してしまうと、内科的治療を行っても中央生存値は247日との報告3)
もあります。近年では、体外循環下における僧帽弁の修復術(外科手術)が行われるようになってきました。外科手術の成績も向上していることが報告4)されており、治療の選択肢の一つとして考慮する必要があるように思われます。ただし、欠点として実施可能な施設が限られていることと、高額な費用があるかもしれません。
僧帽弁閉鎖不全症の犬と暮らしている飼い主様は、普段から安静時呼吸数を測定しておくといいかもしれません。通常、安静時の呼吸数は10~30回と言われており、呼吸数の増加を指標として心不全症状の早期発見につながるかもしれないからです。

表:心不全ステージ分類(ACVIM Consensus Statement)

ステージ 内容
ステージA 器質的心疾患はまだないが心疾患のリスクあり
例:キャバリアなど
ステージB 器質的異常(例:心雑音)があるが、臨床症状はない
B1 逆流が血行動態に重大ではない。心臓のリモデリング(左房・左室の拡大)が超音波/レントゲン検査で確認されない
B2 逆流が血行動態に重大である。左心拡大が超音波/レントゲン検査で確認される
ステージC 心不全の臨床症状がある/過去にあった
ステージD スタンダードな治療(ACEI、ピモベンダン、利尿薬)に反応しない
犬の僧帽弁閉鎖不全症

図1:犬の僧帽弁閉鎖不全症

重度の心拡大を示すキャバリアの胸部レントゲン写真

図2:重度の心拡大を示すキャバリアの胸部レントゲン写真
心臓の大きさを示す指標であるVHSが14.5を示している。
※:VHSとは犬種により差はあるが概ね10.5までが正常値とされる

引用文献
1) Oyama M. A., Singletary G. E. 2010. The use of NT-proBNP assay in the management of canine patients with heart disease. Vet Clin North Am Anim Pract. 40:545-58.
2) Atkins C., Bonagura J., Ettinger S., et al. 2009. Guidelines for the diagnosis and treatment of canine chronic valvular heart disease. J Vet Intern Med. 23:1142-50.
3) Häggström J., Boswood A., O'Grady M., et al. 2008. Effect of pimobendan or benazepril hydrochloride on survival times in dogs with congestive heart failure caused by naturally occurring myxomatous mitral valve disease: the QUEST study. J Vet Intern Med. 22:1124-35.
4) Uechi M., Mizukoshi T., Mizuno T., et al. 2012. Mitral valve repair under cardiopulmonary bypass in small-breed dogs: 48 cases (2006-2009). J Am Vet Med Assoc. 240:1194-201.

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皮膚科・循環器科・消化器科・泌尿器科・内科・外科・脳神経科・免疫疾患・ワクチン・その他

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