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症状別治療方針:一般診療

麻酔・鎮静の危険性(リスク)

全身麻酔下での手術や鎮静下での処置を行う際には、危険性(リスク)を伴います。麻酔とは薬物などによって人為的に疼痛をはじめとする感覚をなくすことで、鎮静とは疼痛等の緩和のために動物の意識を低下させることです。ここでいう具体的な危険性(リスク)とは、麻酔・鎮静における動物の死亡のことです。この主な原因は、心・血管系、呼吸器系の合併症とされています。
麻酔や鎮静を行う際には、アメリカ麻酔学会(American Society of Anesthesiologists: ASA)の分類に従って、身体状態(Physical status)のクラス分けを行います。ASA分類は、クラスⅠ〜Ⅴまでの5段階に分類(表1)することができます。各段階の身体状態により麻酔の危険性や死亡率が異なり(表2)、身体状態(クラス)の数字が大きいほど麻酔の死亡率が高くなります1)。
犬や猫を始めとした動物の麻酔・鎮静処置について、身体状態による死亡率の大規模な調査が、2002年〜2004年にかけてイギリスで行われています(表3、表4)。この研究では、麻酔導入から麻酔終了後48時間以内に死亡した症例のうち、手術や術前合併症以外に麻酔が一因と考えられる症例を麻酔・鎮静関連死亡症例と定義しています2)。
ヒトと違い犬や猫では、処置の際にじっとしていることができないため、麻酔や鎮静が必要になる場面が多いです。しかし、それらの処置には常に危険性(リスク)が伴います。そこで当院では、麻酔や鎮静による死亡事故を減らすために血液検査やレントゲンによる術前検査(麻酔前検査)を推奨しております。

表1:ASAの身体状態分類

クラス
クラスⅠ 全く健康な動物
(対象)去勢、避妊、断耳
クラスⅡ 軽度ないし中程度の全身症状を示す動物
(対象)老齢動物、軽度の骨折、肥満、皮膚腫瘍、潜在精巣
クラスⅢ 中程度ないし重度の全身症状を示す動物
(対象)慢性心疾患、発熱、脱水、貧血、開放骨折、 軽度肺炎
クラスⅣ 死に至るほど重篤な全身症状を示す動物
(対象)尿毒症、膀胱破裂、脾臓破裂、横隔膜ヘルニア
クラスⅤ 手術に関わらず24時間生存ができない瀕死の動物
(対象)極度のショック、脱水、末期腫瘍、長時間の胃拡張捻転

枝村一弥著 2007. ロジックで攻める!!初心者のための小動物の実践外科学. pp.86 畜産出版社. 東京. 表4-1 改変

表2:ASA-PS分類と死亡率

動物種 身体状態 麻酔関連死亡リスク(死亡数/実施数)
0.591%(7/1,184)
0.726%(7/964)
1.010%(2/198)
18.333%(11/60)
1.061%(4/377)
1.111%(1/90)
3.333%(1/30)
33.333%(3/9)

枝村一弥著 2007. ロジックで攻める!!初心者のための小動物の実践外科学. pp.86 畜産出版社. 東京. 表4-2 改変

表3:麻酔・鎮静の危険性

動物種 身体状態 麻酔関連死亡リスク(死亡数/実施数)
良(Ⅰ〜Ⅱ) 0.05%(49/90,618)
悪(Ⅲ〜Ⅴ) 1.33%(99/7,418)
良(Ⅰ〜Ⅱ) 0.11%(81/72,473)
悪(Ⅲ〜Ⅴ) 1.4%(94/6,705)
ウサギ 良(Ⅰ〜Ⅱ) 0.73%(56/7,652)
悪(Ⅲ〜Ⅴ) 7.37%(41/557)

Brodbelt et al. 2008. The risk of death: the confidential enquiry into perioperative small animal fatalities(CEPSAF). Vet Anaesth Analg. 35:365-73

表4:全身麻酔と鎮静の危険性の比較

動物種 全身麻酔or鎮静 麻酔関連死亡リスク(死亡数/実施数)
全身麻酔 0.18%(154/85,827)
鎮静 0.07%(9/12,209)
全身麻酔 0.26%(177/69,234)
鎮静 0.12%(12/9,944)
ウサギ 全身麻酔 1.48%(107/7,211)
鎮静 0.70%(7/998)

Brodbelt et al. 2008. The risk of death: the confidential enquiry into perioperative small animal fatalities(CEPSAF). Vet Anaesth Analg. 35:365-73

引用文献
1) 枝村一弥 2007. ロジックで攻める!!初心者のための小動物の実践外科学.pp.86 畜産出版社. 東京.
2) Brodbelt, D. C., Blissitt, K. J., Hmammond, R. A. Neath, R. A. Young, L. E., Pfeifer, D. U., and Wood J. L. N. 2008. The risk of death: the confidential enquiry into perioperative small animal fatalities(CEPSAF). Vet Anaesth Analg. 35:365-373

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